エキゾティックレザーの魅力とは2017.02.24
エキゾティックレザーの魅力/パイソンについて
蛇革は小さなものでは水蛇やコブラ、ウィップスネークやドホールなどからもう少し大きくなるとカロングなどがありパイソンは蛇革の中で大きなサイズになります。
パイソンというと、蛇革=パイソンだといったイメージが強いのではないでしょうか?
それほど一般的に認知されているパイソンですが、その中でもとりわけ有名なのがダイヤモンドパイソン(錦蛇)です。
背中の模様がダイヤモンドのようなところから、そう呼ばれているわけですが、他にもモラレスパイソンやレッドパイソン(ショートテール)などもあります。
これらは、2~4m位(大きなものでは6m前後のものもあります)の大きさが主流でバッグや財布などその用途は多岐に渡っています。
革の厚さも均一ではなく頭の革は薄く、しっぽに向かって厚くなっていきます。
また真ん中が厚くて端にむかって薄くなります。
ですので部位によって、向き不向きがあるので職人さんもその都度漉いたりして厚みができるだけ均一になるように努力します。
牛革と張り合わせるときなど、特にギリギリの調節をしなければならないので大変ですし、年期がいるのでエキゾティックレザー製品を作れる職人が少ないと言われる所以です。
当然、からだが大きくなればウロコ一枚一枚も大きくなるので、そのデザインや用途などによって使用する素材もかわってきます。
パイソンの魅力の一つとして、裂き方によって皮革の表情が変わってくることがあります。
お腹から裂くF/C(フロントカット)は、背中の模様を生かしたデザインになりますし(ダイヤモンドパイソンの場合ですと、そのダイヤモンド柄が中心にきます)
背中から裂くB/C(バックカット)ですと、蛇腹が中心にくるワイルドな蛇らしさを生かしたデザインになるかと思います。
また、その蛇の模様を残したものもあれば、蛇の模様を脱色(ブリーチ)したものもあります。
原皮から鞣しの工程で、蛇の模様を抜くか残すかを決定してその後に染色工程に入ります。
そして、鞣しから染色へ移行していくなかで更にグレージング(艶)仕上げなのか?マット仕上げなのか?
それぞれの仕上げに向けて使用する薬品や工程も違ってきます。
幾種類もある蛇革の中にパイソンと呼ばれるものがあり、その中にダイヤモンドパイソンがあって、
そのダイヤモンドパイソンを、お腹から裂いたのか? 背中から裂いたのか?
脱色しているのか? 脱色していないのか?
マット仕上げなのか? グレージング(艶)仕上げなのか? ・・・などなど。
二次加工~なども含めると、ひとことにパイソンといっても多種多様な表情を持てせることができるところもエキゾティックレザーの魅力といえるのかもしれません。